稲垣あきら個展「てのひらのちいさなおはなし」
絵本作家、稲垣あきらの個展を開催します。稲垣あきらは、『くさはらこみちでおさきにどうぞ』(2023年/福音館書店)でデビューした注目の絵本作家です。アートルーム企画室では、開設当初より「絵本」をテーマにした展覧会を開催したく思っていました。今回は、稲垣の新作が発表されるのを機に、この新作の原画をご紹介いたします。確かな画力を持つ作家が膨大な時間を費やして描き上げた原画をぜひ間近にご覧ください。
作家ステートメント
子育て中 子どもと共にゆっくりと歩く穏やかな時間の中には、たくさんのてのひらにのるようなちいさな物語が存在していました。足元の自然 小さな虫たち 日々の暮らし。その世界を入念な観察と科学的な裏付けを基にして描き、優しさと好奇心のちいさな種を子どもたちへ繋いでいきたいと思い、子育てが落ち着いた頃絵本を描き始めました。 「絵本」とは、紙をめくり、一人で文字を読めるようになる前には安心できる大人に声に出して読んでもらい、その物語が読者自身の物語になりうるものであると思っています。 ページをめくり物語が広がっていくための構成、子どもから大人まで理解できる文章と絵の響きあい 絵本の中にはいつでも優しい世界が待っているという安心感 そして 物語に余白を残すことを大切にしながら制作しています。
今回の展示では制作期間2年半 じっくりと観察して描いたハエトリグモが主役の新刊「まってまっておうちくも」(理論社・さく:稲垣あきら 監修:須黒達巳)の絵本原画全点とオリジナル作品を展示します。
■会期:2025年5月17日(土)〜5月25日(日) 5月19日(月)休廊
■開催時間:平日13:00-19:00 土日11:00-19:00 最終日17:00まで
■会場:アートルーム企画室(東京都渋谷区広尾2-13-6 ARK1001)
■入場料:無料
■作家プロフィール
稲垣あきら/Akira Inagaki
絵本作家 1977年千葉県の里山生まれ。京都精華大学美術学部デザイン学科マンガ専攻卒。京都の和文具店にて、絵はがきやぽち袋などのデザイン企画を担当。出産を機に退職後、月刊絵本「ちいさなかがくのとも」より『くさはらこみちでおさきにどうぞ』(2023年/福音館書店)を発表し、絵本作家デビュー。身近な自然や生活をテーマに入念な観察を基した絵本制作をつづけている。東京都在住。
2025年3月『まってまっておうちくも』刊行(理論社)
2024月8月18日(日) 絵本ワークショップ「わたしのおはなし」fullfill (東京)
2023年4月9日(日)絵本とピアノでクラシックコンサート 大田文化の森ホール(東京)
2023月5月24日(水)-5月30日(火)絵本原画展 くさはらこみちでおさきにどうぞ 神保町ブックハウスカフェ (東京)
2023年3月ちいさなかがくのとも4月号『くさはらこみちでおさきにどうぞ』刊行(福音館書店)
https://inagaki-akira.amebaownd.com/
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