2025年年始のご挨拶
守屋慎一郎あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。本年も引き続きよろしくお願いいたします。
昨年は2027年国際園芸博覧会の催事・広報ディレクター業務、スパイラル/ワコールアートセンターのプランナー業務を中心に、アートルーム企画室外での仕事がとても忙しく、企画室での展示機会が減っていたかと思います。とはいえ思い返してみれば、場所を持たずに活動されているインディペンデントのギャラリー「ayatsumugi」さんや、多国籍の大学生で構成されるコレクティブ「channel」さんが素晴らしい企画展を開催してくださったほか、俳優の鰐淵将市さんによるご自身のポートレートを中心とした展示、コンテンポラリーダンサー渋谷亘宏さんによる音と香りと踊りが融合したパフォーマンス公演、古くからの仕事仲間である展示デザイナーの阪井栄人さんによる企画展、現役で海洋学を学んでいる佐藤寛之さんが初めて挑戦した個展など、個性的な展示・イベントを開催いただきました。さらには、ミナ・インターナショナル様によるペルシャ絨毯の販売、アール・ド・テロワール様によるワインを楽しむ漆器の販売など、工芸に近い分野での販売型のイベントも開催いただきました。これに加え、自主企画として「Life with Art展」Part3を開催し、猪子紗英さん、間瀬春日さん、三好颯太さんという素晴らしい若手アーティストをご紹介できたほか、昨年度の「Life with Art展」Part2でご紹介し、私自身がすっかりファンになってしまった日比さつきさん、そしてこちらも私自身が大ファンであり、確かな実力を持つokada marikoさんの個展を開催、数え上げてみると11件のイベントを開催したことになります。そのどれもが素晴らしい人との出会いにつながっており、家賃を払うのは大変ではありますが(苦笑)、本当にこの場所を持てて良かったと思っております。今年も「Life with Art展」は開催したいと思いますし、自主企画の個展も予定しています。また魅力的なレンタル企画もすでに数件ご相談いただいておりますので、こちらもできる限りのご協力をしていきたいと思っています。企画室設立時からの目標である、面白いことを考えている人たちの溜まり場を提供できるよう、積極的にご縁をつないでいければと思います。
外仕事は、引き続き「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」のディレクター業務が中心になると思います。広報はすでに本番モードで、おかげさまで昨年度は自主媒体としてのGREEN×EXPO通信の発行、関連イベントへの積極的な参加、市民参加を中心とした1000日前イベントの開催などを通し、Instagramのフォロワー数が大幅に拡大するなど、手応えのある機運醸成活動ができつつあるかと思っています。催事に関してもまだ未発表ではありますが、魅力的なコンセプトを用意して、準備作業を進めています。今年は催事関連の情報も本格的に外だししていくになりますので、期待してお待ちいただければと思います。そして何より、私がこの園芸博の最大のポイントとも思っている市民参加も本格的に動きだします。単発の大型イベントとしての成功だけでなく、これからの時代に求められる「風景」を提案し、持続可能なムーブメントの形成に貢献すること。ぶれることなく、ディレクション業務に邁進してまいります。
スパイラルでは、日本一の花の生産地である愛知県田原市で新たなアートプロジェクトを開始しており、このプロジェクトを大きく育てていきたいと思っております。田原市としての狙いは花のまちの魅力を国内外に発信ということになりますが、私自身としては、これからの時代の重大なテーマである「食と農」にアートの視点を組み込み、人口減少社会においても光り輝くことができるローカルライフスタイルの魅力を形成、発信するプロジェクトに育てていきたいと思っています。おかげさまでクラウドファウンディングも好調です。共感を輪をさらに広げていきたく思います。
その他、まだ未発表のプロジェクト、推進過程のプロジェクトも含め、今年も多くの皆様にご協力をいただきながら、私自身にとっても満足感があり、社会に貢献できる、善き仕事をしていければと思います。どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします。